本文へスキップ
WiredMind

神経科学の用語集

レッスンに出てくる科学用語を、どれも短い文で説明しています。用語を開くと、本物のショウジョウバエの脳のどこに出てくるかがわかります。

基本の用語

ニューロン
神経細胞のことです。ほかの細胞から信号を受け取り、それが十分に積み重なると、自分も信号を送ります。
活動電位(スパイク)
活動中のニューロンが自分にそって送る、短い電気のパルスです。スパイクや活動電位ともいいます。レッスンでは、光が1回光るごとに1回の発火を表します。
シナプス
ニューロンが次のニューロンへ信号を渡すつなぎ目です。2つの細胞のあいだのシナプスが多いほど、つながりは強くなります。
神経伝達物質
ニューロンが信号を伝えるために、シナプスで放出する化学物質です。次の細胞を興奮させるものと、抑制するものがあります。
興奮
次のニューロンを発火に近づける信号です。
抑制
次のニューロンの発火をおさえる信号です。ネットワークが安定して正確にはたらくために必要です。
アセチルコリン
ハエの脳でおもにはたらく興奮性の神経伝達物質です。レッスンでは、これを放出する細胞が、つながった先の細胞を興奮させます。
GABA
ハエにも人にもある、抑制性の神経伝達物質です。レッスンでは、GABAを放出する細胞が、つながった先の細胞をしずめます。
神経回路
1つの仕事をするためにつながり合ったニューロンの集まりです。たとえば、においを見分けたり、ジャンプを引き起こしたりします。
コネクトーム
神経系の完全な配線図で、すべてのニューロンと、そのあいだのすべてのシナプスがのっています。レッスンは、1匹の本物のショウジョウバエのコネクトームで動いています。

ハエがにおいを覚えるしくみ

触角
ハエの頭にある2本の突起です。ハエは、あなたが鼻でにおいをかぐように、触角でにおいをかぎます。
嗅覚受容ニューロン
触角にある神経細胞で、においがつくと発火します。どんなにおいも、ここから始まります。
触角葉
ハエの脳の中で、においが最初に届く場所です。ここで嗅覚受容ニューロンが投射ニューロンに信号を渡します。
投射ニューロン
においの信号を、触角葉から脳の奥のキノコ体まで運ぶ神経細胞です。
キノコ体
昆虫の脳にある、キノコのような形の部分です。ここでにおいが仕分けられ、においの記憶がたくわえられます。
ケニヨン細胞
キノコ体にある小さな神経細胞です。においごとにちがう少数の細胞がオンになるので、においにはそれぞれのパターンができます。
出力ニューロン
ケニヨン細胞のパターンを読みとり、脳のほかの部分へ伝える神経細胞です。科学者はMBON(キノコ体出力ニューロン)と呼びます。

ハエが自分の向きを知るしくみ

旋回ニューロン
ハエが向きを変えると発火し、バンプをコンパスにそって動かす神経細胞です。科学者はP-EN2ニューロンと呼びます。
コンパスニューロン
輪の形にならんだ神経細胞で、ハエがどちらを向いているかを追いつづけます。科学者はE-PGニューロンと呼びます。
活動バンプ
コンパスニューロンのうち、活動している部分のかたまりです。輪のどこにあるかで、ハエがどちらを向いているかがわかります。
リングニューロン
目印など、ハエが見ているものをコンパスに伝える神経細胞です。コンパスニューロンをしずめることで、バンプをその場にとどめます。
目印
太陽や木のように、ハエから見えて、動かないものです。ハエはこれを使って、方向感覚を安定させます。
前大脳橋
ハエの脳にある棒のような形の部分です。コンパスニューロンも旋回ニューロンも、ここを通っています。

30ミリ秒の脱出

接近検出ニューロン
ハエの目の奥にある神経細胞です。近づくハエたたきのように、視界の中で何かが急に大きくなると発火します。科学者はLC4、LPLC2と呼びます。
巨大線維
脳から神経索までのびる、とても太い神経細胞です。ハエのいちばん速い脱出の信号を運びます。ハエには左右に1本ずつ、2本あります。
神経索
ハエにとっての脊髄です。胸にある神経細胞の束で、脚と羽を動かします。
ジャンプニューロン
まん中の脚のジャンプ用の筋肉を縮ませる運動ニューロンです。これでハエは空中へ飛び上がります。
反射弓
反射がたどる道すじです。感覚ニューロンから、1つ以上の中継の細胞を通って、筋肉を動かす運動ニューロンへ伝わります。
感覚ニューロン
光やにおいなど、外の世界のできごとをとらえて脳に知らせるニューロンです。
運動ニューロン
筋肉へ指令を運び、筋肉を縮ませるニューロンです。
電気シナプス
2つのニューロンを直接つなぐ通路で、信号をほとんどおくれなく伝えます。レッスンのもとになっている地図には、化学シナプスだけが記録されています。